2022年7月12日~14日の3日間、沖縄にて水中撮影の研修を受けてきました。
OLYMPUSの開発にも携わっていらっしゃる、水中写真家の清水淳先生にご指導をいただきたかったからです。
勉強になった事はいくつかありましたが、大きくは下記です。
・「写真家」という職業の方の考え方
清水さんとの会話で印象的だったのは、「普通のカメラで普通にとる写真はありふれていて、人の心に響かない。人の心に響く写真じゃなくちゃ撮る意味ないでしょう」という職人気質な言葉でした。
デジタルカメラやスマホなどの普及に伴い、平たく言えば誰でも綺麗な写真が撮影できる時代になりました。
私も映像クリエイターとして独立していますが、最近はわかりやすい映像を考えて、また映像編集で使いやすいように考えて画を作る事が多いです。
久しぶりに心意気の部分で大切な言葉を聞けて、そうそうそうですよね!と嬉しく思った事を思い出しました。
映像は1カットでは簡潔しない事が多いですが、全体を通じて画心のある、人の心に響く、強いカットを撮らねば表現者ではないな~と感じました。
・縦画面、Instagramなどの使いこなし
スマホでは当たり前になり、InstagramやTikTokという時代を象徴するアプリで広がったと思います。
正直あまり興味がなかった、というか映像はやっぱり横画面の16:9が本命でしょ!と考えていました。
(だって業務用ビデオカメラは基本横撮影用の考え方しかない機材なんだもの(笑))
しかし、清水さんから「縦撮影もしてリールにあげてごらん」とお言葉をいただきました。
確かにこれなら、シンプルにおいしいところだけをアップできる利点がありますね。
PC編集も不要。
撮影も必要なものだけ回しておくとカット選びに便利との事でした。
(ごもっとも・・・)
・Goproは如意棒で戦う
・Goproは浅いところで使う
・Goproにもワイコン
これは目からウロコでした。
皆様は槍族と言ってましたが、私は「如意棒」と呼ぶ延長ロッドです。
1m程度の事なのですがこれがスゴイ(笑)
すーっと魚のいるところによっていって、如意棒の先についたGoproをかざす。
これだけで魚は逃げないという、、、
今までは体で寄っていましたが、自然や動物相手ではこういう方法があるのかと感動しました。
また、Goproはホワイトはオートでしたが、浅い日の届く範囲での使用がオススメでした。
ホワイトもきれいだし、画もザラくなりづらいと!なるほど!
そしてワイコンを付けて寄りの画を撮る。
先ほどの「普通のカメラで普通にとる写真はありふれている」話で、人と違うものを取らなくちゃとの事でした。
予算の問題でこちらはあきらめましたが、、、
・順光側、斜め上から撮る
陸上よりも光に対してシビアな水中。
少しでも色情報を残すための鉄則ですね!
・ライトはセンサーより後ろ
おそらく映り込みの問題もあるかと思いますが、ライトの基本的な配置を教えて頂きました。あまり高い位置で無くても良い感じでした。
これは今回の経験ですが、ある程度つけっぱなしでもいいかなという感じです。
特に照射角度や照射範囲は暗いところで(分かりやすい状況で)調整する事をおススメされました。
・ホワイトは手か白いフィンでとる
1mでも深度が変わるとホワイトが変わるのが水中。
また雲の動きなどが読めません。
よって都度、ホワイトはとる。
またそのエリアの良く撮影する深度を設定1、次に多い深度を設定2などしておくと撮影時に楽という事でした。
・メンテナンス
これもありがたい事でした。
(1)全てバラバラにする。
(2)水槽で水につけて潮気を落とし、乾燥させる。温度がポイント!
(3)ハウジング類はスイッチを全て押して潮落としする。
(4)ハウジングはブロアで水を切っておくと良い。
まだまだたくさんあったかと思いますが、まずはここまで。
さぁ練習あるのみですね。
仕事になるのかなぁ(笑)